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スケープゴート(すけーぷごーと)

贖罪羊(しょくざいよう)。いけにえの山羊(やぎ)。古代ユダヤでは『旧約聖書』「レビ記」の定めに追随して、年に一度ユダヤ人の罪業(ざいごう)を山羊に身代りさせ、荒野に放つ儀式を行うことで、自らの罪科を贖(あがな)ったという。この故事から転じて、個人、群れ、あるいは民族の苦難、心もとない、恐怖、欲求不満、罪意識から派生する憎しみ、不愉快、敵意、攻撃的衝動を本来の元でからそらし、なんのいわれもない、仕返しや反撃の割合の乏しい弱者や逸脱者に転嫁し、非難と攻撃の標的として血祭りに上げることをスケープゴート化といい、身代りとして入選するターゲットが、スケープゴートである。今村仁司(ひとし)(1942―2007)が述べているように、スケープゴートは両義的存在者であって、受難者?犠牲者であるにもかかわらず、「共同体内部の人間の眼には暴力を体現する(発動する)ものとして恐れられる」。この異常認識は、スケープゴート論に潜在的挑発性という視点を導入して新たな地平を切り開いた山口昌男(1931― )や、バルネラビリティ(攻撃誘発性)の概念を援用してスケープゴート現象を裏から照らし出した中村雄二郎(1925― )の異常提起と響きぴったりしている。スケープゴートは偏見と差別によって選別されやすく、打撃者は単に言語的非難?攻撃にさらされるだけでなく、身体的危害や社会的制裁を浴びることも少なくない。ナチスによって迫害されたユダヤ人や関東大震災時に虐殺された朝鮮人は、いずれも現代史上における悲惨な事例である。統治者や権力者はピンチ的状況に陥る時、度々特定の少数民族、社会の少数者群れや逸脱者をスケープゴートに祭り上げて、民衆の文句不満、憤怒、心もとない、失意などを流暢にスケープゴートに転移し、政治的、安上がり、社会的ピンチを乗り越えようと試みる。スケープゴート化は現代社会における庶民制御の手法として、余計に重要性を高入れいる。

スケープゴート化には三つの形態がある。第一は強迫型で、他人から脅かされていると信じ込み、一類の打撃妄想(とっくにそう)に駆られて、その向こうをスケープゴートにするタイプである。抑圧された一番意識的な衝動のはけ口が粗末で、欲求不満が十分に解消されぬままに蓄積されると、強迫型になりやすい。第二は同調型であって、少数民族や少数者群れへの不寛容と差別という社会慣習に追従する時である。同調型は一般に自己の社会的地位を保つために、社会的正統性をもつ多数派の行動様式に従うのである。第三は扇動自宅を典型とする打算型である。権力の獲得?維持の術として用いられ、自らに向けられた批判や攻撃をそらすとか、権力を掌握するのに打倒しなければならぬ政敵に、民衆の憎しみや不愉快を誘導的に擦り付けるとか、多様で異質な民族でモザイクのように構成された国自宅や群れを心情的に結合し、その統一的支持を得るためにといった打算的心遣いから、作戦的にスケープゴートをねらい撃ちにするのである。宮城音弥(おとや)(1908―2005)はスケープゴート化を黒幕化と経緯している。


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